イケメン先生の甘すぎる溺愛
もちろん、デートのお誘いでは無いことは分かっているけれどーー。
「あー、えっと......」
珍しく、言いにくそうにしている。
いつも言いたい事はズバッと言うのに。
ってことは、テストの事じゃない?
「その......今日の昼休み、教室の前通った時、お前と中野が付き合ってるって声が聞こえたんだけど、どういう事?」
ーーえっ?
テストの話でも、デートのお誘いでもなく、まさかのそれ?
もしかして、これってーー。
「誠ちゃん、ヤキモチ......?」
「ばっ......ちげぇよ!」
口ではそう言っているけれど、逸らされた顔は赤く染まっている。
もしかして、昼休みからずっと悶々としてたの?
私のこと考えてくれてたの?
誠也が、ヤキモチを焼いてくれたなんて、思ってもいなかった事で、テンションが上がってくる。
嬉しい。
「ふふふっ......、誠ちゃんが......」
返事をする前に、頬が緩んでしまって仕方がない。