イケメン先生の甘すぎる溺愛
その言葉を聞いて、誠也が勘違いしているのが分かった。
「誠ちゃん、遊んだ時、羽月もいたよ?あと、隣のクラスの相澤くんも」
「っ!それでも、ダメだ」
これってーー、まさか、独占欲?
ヤキモチから始まったとしても、誠也から思ってもらえるなんて、凄く嬉しい。
もう、緩む頬が隠せない。
ちょっと、意地悪したくなってしまう。
「こないだ遊んだ時、ちょっと仲良くなれたのに......」
私は、わざとらしく落ち込んだ振りをして見せた。
仲良くなれたのは本当だけれど、私には誠也が居れば、申し訳ないけれど、樹に嫌われたって別にいい。
誠也に遊ぶなと言われたら、誘われた時断る事だって出来る。
羽月は別だけどーー。
「......どういうことだ?」
誠也の声が、ワントーン下がる。
あっ、と思った時には既に遅いーー。
気づいた時には、誠也の腕の中に居た。
「杏は俺のだから......、俺以外の男と仲良くするな」
きつく抱きしめられた腕から、逃れられない。