イケメン先生の甘すぎる溺愛


ため息をつきながら誠也がこっちを見た。

目が合い、思わずドキッとしてしまう。



「おい、聞いてんのか?」


「き、聞いてる聞いてる!」



正直、誠也がかっこよすぎて、説明なんか頭に入ってこない。


発音の良い英語を交えながら私に説明してくれている姿に、思わずポーっとなってしまった。



「はい、じゃあ、今言った通りにここやってみろ」


「へ?」



やばい、聞いてなかったーー。



「えっとー......」



考えている振りをしながら、誠也をチラッと盗み見る。



「はぁ......今の聞いてなかったな?」


「ご、ごめんなさい!」


「次やったら、教えてやんねーぞ?もう1回説明するから、よく聞いとけ」


こういう時は、素直に認めた方がいい。

誤魔化したところで、問題はとけないのだから。


そして、今度は気を取られないよう、しっかりと説明を聞いた。



「えっと、これがこうだから......こう?」



分からない単語もあるけれど、だいたいニュアンスで分かった。

< 3 / 55 >

この作品をシェア

pagetop