イケメン先生の甘すぎる溺愛
ため息をつきながら誠也がこっちを見た。
目が合い、思わずドキッとしてしまう。
「おい、聞いてんのか?」
「き、聞いてる聞いてる!」
正直、誠也がかっこよすぎて、説明なんか頭に入ってこない。
発音の良い英語を交えながら私に説明してくれている姿に、思わずポーっとなってしまった。
「はい、じゃあ、今言った通りにここやってみろ」
「へ?」
やばい、聞いてなかったーー。
「えっとー......」
考えている振りをしながら、誠也をチラッと盗み見る。
「はぁ......今の聞いてなかったな?」
「ご、ごめんなさい!」
「次やったら、教えてやんねーぞ?もう1回説明するから、よく聞いとけ」
こういう時は、素直に認めた方がいい。
誤魔化したところで、問題はとけないのだから。
そして、今度は気を取られないよう、しっかりと説明を聞いた。
「えっと、これがこうだから......こう?」
分からない単語もあるけれど、だいたいニュアンスで分かった。