イケメン先生の甘すぎる溺愛


私は後ろ手に、そっとドアを閉めた。



「聞きたいことがあるの」


「なんだ?そんなに改まって」



笑っていた誠也も、私の真剣なその様子に何かを感じ取ったらしい。

ピリッと一瞬で空気が張り詰めた。



「あのさーー、他の人とくっつかないで欲しいの!」


「は?」



心当たりがないのか、何言ってんだ?というような顔で見られた。



「可愛い子達に囲まれてたでしょ?」


「あ、あぁ......別に好きで囲まれてんじゃ無いし、それに勉強教えてただけだ」



誠也からしたら、そうかもしれない。


でも、女の子達からしたら、少しでも近づきたいと思っているはずだ。

あんなに好意が凄いのに......。

傍から見ている私にも伝わってくる程だ。



「それでもーー」


「勝手に寄ってくるんだし、俺にどうしろって言うんだよ」



なんで......?

なんでわかってくれないの?


勝手に寄ってくるんだろうけど、それでも触らせないようにしたり、距離を開けたりはできるはずーー。

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