大切なあなたへ～ありがとう～

プルルル プルルル
プツッ

翔「はい、もしもし」

佳音「翔！」

翔「佳音か、ってこれ夏美の携帯だろ？」

佳音「そうだけど、夏美の調子が良くなさそうだから」

翔「え？」

佳音「だから、夏美に貧血が出てるって言いたいの」

翔「そういう事か」

佳音「だから、早く来てあげて」

翔「近くに昴いるか？」

佳音「栞ちゃんと話してる」

翔「栞ちゃんか…」

佳音「翔、来れる？」

翔「ごめん、まだ行けそうにないから、茜さんに、行くように言っとく」

佳音「わかった、けどできるだけ早く来てね」

翔「おう！」

佳音「じゃあね、バイバイ」

翔「バイバイ」

プツッ プープー

夏美「どう？」

佳音「翔、今手話せないから、茜ちゃん来るって」

夏美「そっか」

佳音「顔色悪いけど大丈夫？」

夏美「吐きそう」

佳音「頑張って、茜ちゃんもうちょっとしたら来るから」