母校でデート
第五話 「二人だけの昼下がり」
春浅い、肌寒い朝だったのに、お昼時ポカポカと陽気が射してうたた寝
気分のようで、そよ風が心地よく吹いていた。
余りにも裕子さんとのお昼タイム、居心地が良くて少しだけ裕子さんの
方に頭を向けてベンチで横になった。
「髪薄いよねぇ~、うふふ」
裕子さんが僕の髪の毛を触って撫で撫でしてくれた。
「ダメだよぉ~、気にしてんのにぃ~」って、言いながらも僕は余りにも
嬉しくて涙が滲んでいたのを裕子さんには気付かれないように、そっと
片手を自分の額に翳した。
「まぶしいの?」
「ううん、木漏れ日がちょっとキラキラしてさ~」
僕は全然まぶしくも無いのに、そう言って誤魔化した。
ベンチの後ろで校庭の木々がそよ風に揺れて、裕子さんの優しい香水の
香りが僕の頬を伝わってきて眠気を誘った。
「あなたねぇ、寝ちゃダメよぉ~、ふふふ」
「うん、うん、僕ね、今ね、とっても気持ちいいんだよ」
「アタシもよ、爽やかな天気で良かったわ」
「そうだね、ずっとこのままで居たいね」
「子供みたいなこと言って、でもほんとはアタシも・・・」
「裕子さ・ん・・・・」
「なあに」
「ううん、なんでもないよ~」
のどかな校庭の昼下がり、しばらくは二人だけの時間がゆったりと流れて
いった・・・
春浅い、肌寒い朝だったのに、お昼時ポカポカと陽気が射してうたた寝
気分のようで、そよ風が心地よく吹いていた。
余りにも裕子さんとのお昼タイム、居心地が良くて少しだけ裕子さんの
方に頭を向けてベンチで横になった。
「髪薄いよねぇ~、うふふ」
裕子さんが僕の髪の毛を触って撫で撫でしてくれた。
「ダメだよぉ~、気にしてんのにぃ~」って、言いながらも僕は余りにも
嬉しくて涙が滲んでいたのを裕子さんには気付かれないように、そっと
片手を自分の額に翳した。
「まぶしいの?」
「ううん、木漏れ日がちょっとキラキラしてさ~」
僕は全然まぶしくも無いのに、そう言って誤魔化した。
ベンチの後ろで校庭の木々がそよ風に揺れて、裕子さんの優しい香水の
香りが僕の頬を伝わってきて眠気を誘った。
「あなたねぇ、寝ちゃダメよぉ~、ふふふ」
「うん、うん、僕ね、今ね、とっても気持ちいいんだよ」
「アタシもよ、爽やかな天気で良かったわ」
「そうだね、ずっとこのままで居たいね」
「子供みたいなこと言って、でもほんとはアタシも・・・」
「裕子さ・ん・・・・」
「なあに」
「ううん、なんでもないよ~」
のどかな校庭の昼下がり、しばらくは二人だけの時間がゆったりと流れて
いった・・・