愛執身ごもり婚~独占欲強めな御曹司にお見合い婚で奪われました~
今夜は月島くんのリクエストで和食を作る。
献立は菜の花の豚肉巻き、鰆の塩焼き、ふきの煮物、春キャベツのお味噌汁。季節を感じる食材を選んだ。
あとは、私の好物の揚げ出し豆腐。
買い物は済ませて来たし、ふきはアク抜きしたものを実家からもらって来たので、すぐに調理に取りかかると短時間で仕上がった。
ご飯が炊きあがり、遅い夕食の時間が始まった。
揚げ出し豆腐をひと口食べた月島くんは、パッと目を大きく開いた。
「美味しい!」
よかった……。
私はホッとして胸をなで下ろす。
「お口に合ってよかった」
「毛利亭のこだわりがつまってるの?」
「出汁にはこだわってるけど……今日は時間がないから、ティーパックを使っちゃった」
「遜色ないよ。すごく美味しい」
月島くんのその言葉はお世辞ではないようで、菜の花の豚肉巻もふきの煮物も、ご飯と一緒にどんどん消化してゆく。
鰆の食べ方はやっぱりとても綺麗で、私はその所作にすっかり見惚れてしまった。
月島くんはご飯をお代わりして二杯目を空にしようとしている。
高身長でスラッとしているから痩せて見えるけれど、結構食べる量は多いんだな。
「月島くん、好きなものとかあったら教えてね」
「なんでも食べるよ、毛利さんが作ってくれたものなら」
飄々と言い、月島くんはお味噌汁を飲み干した。
「そうだ。私が仕事のときは帰りが遅いから、作っておいたものを温めて食べてね」
「忙しかったら無理しなくていいよ」
「ううん、そんなに時間はかからないし」
「ありがとう」
咀嚼しながら私は頷いた。
自然にうれしいことを言ったり、気遣ってくれる月島くんの優しさに、いちいち照れてしまう。
「毛利さん、仕事続けるの?」
「そのつもりだけど……」
「そっか」
ニコッと口の端を上げ、月島くんは愛想よく微笑んだ。
献立は菜の花の豚肉巻き、鰆の塩焼き、ふきの煮物、春キャベツのお味噌汁。季節を感じる食材を選んだ。
あとは、私の好物の揚げ出し豆腐。
買い物は済ませて来たし、ふきはアク抜きしたものを実家からもらって来たので、すぐに調理に取りかかると短時間で仕上がった。
ご飯が炊きあがり、遅い夕食の時間が始まった。
揚げ出し豆腐をひと口食べた月島くんは、パッと目を大きく開いた。
「美味しい!」
よかった……。
私はホッとして胸をなで下ろす。
「お口に合ってよかった」
「毛利亭のこだわりがつまってるの?」
「出汁にはこだわってるけど……今日は時間がないから、ティーパックを使っちゃった」
「遜色ないよ。すごく美味しい」
月島くんのその言葉はお世辞ではないようで、菜の花の豚肉巻もふきの煮物も、ご飯と一緒にどんどん消化してゆく。
鰆の食べ方はやっぱりとても綺麗で、私はその所作にすっかり見惚れてしまった。
月島くんはご飯をお代わりして二杯目を空にしようとしている。
高身長でスラッとしているから痩せて見えるけれど、結構食べる量は多いんだな。
「月島くん、好きなものとかあったら教えてね」
「なんでも食べるよ、毛利さんが作ってくれたものなら」
飄々と言い、月島くんはお味噌汁を飲み干した。
「そうだ。私が仕事のときは帰りが遅いから、作っておいたものを温めて食べてね」
「忙しかったら無理しなくていいよ」
「ううん、そんなに時間はかからないし」
「ありがとう」
咀嚼しながら私は頷いた。
自然にうれしいことを言ったり、気遣ってくれる月島くんの優しさに、いちいち照れてしまう。
「毛利さん、仕事続けるの?」
「そのつもりだけど……」
「そっか」
ニコッと口の端を上げ、月島くんは愛想よく微笑んだ。