孤独なお姫様
『言っておくけど、私がやってようがやってなかろが、あんたたちともう一度仲間になることなんかこれから先、絶対ないから』
きっぱりいうと、みんな思い詰めたような表情をする。

『話はそれだけ?…じゃあ戻るから』
蘭龍を置いて、屋上を後にした。

教室へ戻ると、白龍が待ち構えていた。
蓮「…美咲、話がある」
『言ったでしょ。私は話すことなんかないって』
そう言いスルーしようとしたとき
蓮にヒョイっと軽々、お姫様抱っこをされた。
『ッちょっと!下ろして!』
蓮「嫌だ。こうでもしないと美咲逃げるだろ」
ッ大人しくしてるしかできなかった。

裏庭に着き、優しく下ろされる。
『…』
奏「こんな強引なことしてごめんね」
自覚あったんだ。
今日はよく連れて行かれる日だな。
『…私に話があるんでしょ。早く言って』
どうせ、また裏切られるんだ…。

その考えは一瞬で消え去った。
蓮「この前はすまなかった」
蓮は頭を下げる。
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