孤独なお姫様
『こんなときまで馬鹿かッ』
美「…あ、なんか眠い、かも…」
だんだんと意識が薄れて行く美咲。
『美咲だめだ、目開けろ!』
奏「美咲ちゃんっ!」
春「起きろ!!」
隼「俺たちまだ美咲に言いたいことあんだよッ!だから目え開けろって!」
みんなで美咲に声をかける。
俺も賢明に声をかけ続けた。

美咲が俺に手を伸ばす。
俺は美咲の手を力強く握る。
美「わ、たしねッ蓮が好き。…大好、き…だから、笑ってよッ」
美咲が震える手で涙ながらに言った。
俺は微笑み、美咲を抱き寄せた。

すると美咲の身体から力が抜けて行くのが分かる。
み、さき?
美咲の腕が床にパタリと落ちた。
『美咲!美咲っ!』
美咲は失いたくない。
そんな思いからひたすらに目が開くことを願った。
_が、目が再び開くことはなかった。
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