儚いオフィス・ラブ
ドスドスドスドス・・・ドタ、バタンッ
(階段昇ってドアを開ける音)

「おはようございまあ~す」

「ああ、おはよ」

「あ、あの、アタシこの部屋に来るように言われたんですけど
 事務室って、課長さんと二人っきりなんですかあ~?」

「まあね、零細子会社だから仕方無いっしょ、宜しく~」

「あっはい、今日からお世話になります、宜しくお願いしますう」

「まあ、先輩と後輩なんだしお互い気楽に仲良くやりましょう」

「はい、ありがとうございまあす」

「そこ、君の机、昨日ちゃんと整理しといたからね」

「すいません、ありがとうございます」

「それからお茶はね、朝10時とお昼12時と午後3時に隣室の台所で
 出してくれるかな。それ以外も自分で適当にコーヒーとか飲んでいいよ」

「わあ嬉しいですう~、ありがとうございますう~」

「いや別に安物のインスタントだから、そんなに感激しなくても・・・」

「いえ、自分でも好きな時に飲めるっていうのが嬉しいんです」

「ああそうか、まあそうだな、大勢居る事務室だと、そうは行かないよな」

「そうですね、こちらに採用して頂いてほんとに良かったですう」

ガタガタガタ~~ギギギー、ドスバタ、ドサッ・・・

「ま、まあ、肩の力を抜いて気楽に頑張りたまえ」
 (す、すげえ、チカラあるオンナやのう~~)

「野呂さん、まずこの伝票の合計額出して下さい、電卓コレ使っていいよ」

「はい、分かりました」

ズサッ、ガチャガチャ、パコパコパコパコ、、、、、

「は、速いですね、野呂さん」(電卓壊れっちまうでねえかえ?コワッ)

「ありがとうございます、伝票計算得意なんです~」

パコパコパコパコ、バコバコバコバコ、ズサッ、ドサッ、、、、
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