2人で誓いの言葉を
唇を離して抱きしめた



だけど静流は身体を離し



頭を下げて



「申し訳ありませんでした
秘書の件はお断りいたします
明日辞表を持って来ます」



と言った



「静流⁇」



ダメだ
俺の側から離れないでくれ
そう思いながら
静流の肩を掴み



「辞めさせない!
ずっと側にいてもらう
どんな卑怯な手を使ってもな」


静流を苦しめる事になるのに…



そして静流は俺の手をゆっくりよけて



「では…仕事だけ関わります
それだけです
すみませんが…今日は早退させて下さい
明日から秘書としてやりますので」


と言って屋上を後にした



俺は…この7年間静流がどんな思いを
してきたのか思い知らされた



だけど俺は…君の隣で生きたかった
静流の側で生きたかった
それだけだった…



俺のエゴだったのかもしれない…





< 58 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop