𝒄𝒉𝒐𝒄𝒐𝒍𝒂𝒕𝒆.II
和弥は私を引き寄せ、ぎゅっと抱きしめてくれた。




「凛花ってやつともちゃんと話し合えよ」




私の背中をさすりながらそっと彼は言った。




「ありがと…」




やっぱ男の人の腕の中は安心する。




私がまだトラウマを隠せていない頃、お兄ちゃんもよくこうやって背中をさすりながら「大丈夫だから」って言ってくれた。




子供っぽいけど、案外安心するのだ。




「和弥。世話を焼いてくれてありがとう。私、はっきり振られてくるよ」

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