私の一部を受け取ってください
「腎臓は二つあるから一つを取っても日常生活に問題はない。瑞穂ちゃんならよく知ってるでしょ?」
瑞穂は泣きながら咲に抱き付く。そして、「こんなことがあるんだね!嬉しい!」と泣きながら笑った。咲は瑞穂を喜ばせてあげられたことにホッとする。しかし、瑞穂は口を開いた。
「嬉しいけど、ダメ。咲ちゃんから腎臓はもらえない」
「どうして?」
今度は咲が驚く番だった。瑞穂は悲しげに口を開く。
「確かに咲ちゃんの言う通り、腎臓は一つ取っただけでは日常生活に支障はない。日常生活にはね」
瑞穂が言いたいことを咲は察し、こんな時にも優しいんだなと胸がギュッと締め付けられる。
健康な体にメスを入れ、体の一部がなくなってしまうのだ。日常生活は送ることができても、無理をすることができない体になる。つまり、激しい動きをする新体操はできなくなってしまう可能性の方が高いのだ。
「咲ちゃんの部活を奪うことはできないよ……!」
瑞穂は泣きながら咲に抱き付く。そして、「こんなことがあるんだね!嬉しい!」と泣きながら笑った。咲は瑞穂を喜ばせてあげられたことにホッとする。しかし、瑞穂は口を開いた。
「嬉しいけど、ダメ。咲ちゃんから腎臓はもらえない」
「どうして?」
今度は咲が驚く番だった。瑞穂は悲しげに口を開く。
「確かに咲ちゃんの言う通り、腎臓は一つ取っただけでは日常生活に支障はない。日常生活にはね」
瑞穂が言いたいことを咲は察し、こんな時にも優しいんだなと胸がギュッと締め付けられる。
健康な体にメスを入れ、体の一部がなくなってしまうのだ。日常生活は送ることができても、無理をすることができない体になる。つまり、激しい動きをする新体操はできなくなってしまう可能性の方が高いのだ。
「咲ちゃんの部活を奪うことはできないよ……!」