熄えないで
ぎゅうっと胸を締め付けられる。
また間違えてしまうところだった。
成川くんには全部お見通しなんだ。私が何を言おうとしているも、今までずっと閉じ込めていた感情の正体も、全部見抜いてる。
だって成川くんは、私のことが好きだから。
膝の上でぎゅっと拳を握りしめ、俯きがちだった顔を上げる。成川くんの優しい瞳と目が合った。
「…、成川、くん」
「うん」
「…たくさんごめんなさい」
ごめんなさい。
きみの好意から逃げ続けてごめんなさい。
傷つけてごめんなさい。
嘘ばかりついてごめんなさい。
「私と、別れてください…、っ」
きみのことを好きになれなくて、
ごめんね、成川くん。