熄えないで
てっきり、「会長と別れるなんてもったいない」とか言われると思っていた。
いや、2人が良い子で私のことを大切にしてくれているのは分かっていたつもりだった。
けれど一般的に考えて、こんな最低な方法で距離を置いた末に自分勝手な気持ちでお別れしたとなれば、女の子からしたら受け入れられないのが普通だと思ったのだ。
「二千花はあたしたちに遠慮しすぎ!」
メイが言う。
「そうだよ!あたしら二千花のことホントに大切なんだからね。つらい時に何も知らないで会長との話とかされたくなかったよね。気づいてあげられなくてごめんね」
レナが泣きそうになりながら言った。
「…2人とも…ありがとう。私こそごめんね…」
遠慮しないでもっとちゃんと話していればよかった。そんな後悔は今更ではあるけれど、それでも2人の優しさを受けて本当にそう思ったのだ。
もう、これからは同じことを繰り返したくない。
心配をかけたくない。