熄えないで
なんだったんだ、今の。
よくわからないけれど、2人が吉乃くんのことをもっと知りたい、仲良くなりたい、と思っているのはなんとなくわかった。
にしてもかき氷って、…完全に2人の趣味じゃん。
「ごめんね吉乃くん」
「いえ。どっちか二千花先輩のこと好きなのかもってちょっと警戒しちゃったので申し訳ないです」
「え」
「そんなことなさそうでしたけど。今度、かき氷食べさせてもらいに行ってみますね」
「帰りましょう」と言われ、それ以上私が言えることはなかった。
吉乃くんも双子のことを悪い印象で捉えていないなら、まあいいか…。
咲斗と瑛斗のどちらかが私のことを好きだったら、きっとこんなに平和に毎日を過ごせていなかっただろうな、と心の中で思う。
あの双子と幼馴染で本当に良かった。