熄えないで
「…、吉乃くん、が、」
「うん」
「まだ、私と同じ気持ちだったらいいのに…、」
震える声。
油断したら泣いてしまいそうで、きゅっと唇を噛んだ。
吉乃くん。
きみは、私と一緒に居るのを楽しいと思ってくれているのかな。
嬉しいことを共有したいとか、悲しい時にそばに居たいとか、会えなくて寂しいとか。
毎日生活している中で感じる感情の何割を私に向けてくれているんだろう。
あの日私のくれた言葉はまだ有効?
きみの温度を知っているのは、まだ私だけ?
「───…吉乃くんのことが好き、」
私は、四六時中、頭の中は吉乃くんのことでいっぱいなのだ。