熄えないで





「先輩警察のコスプレ似合いますね!悪いことしたらコンマで銃抜かれそう!」

「蒼志うるさい。二千花先輩こんにちは」



振り返ると、そこには今日も元気な蒼志くんと、今日も無気力な吉乃くんがいた。



「こんにちは。2人も今休憩?」

「はい」

「先輩、友達いないんすか?」



蒼志くんはどうやら言葉をオブラートに包むということを知らないみたいだ。

会って30秒で「友達いないんですか?」と聞かれる私の身にもなってほしい。結構虚しいのだ。

あと、ついでだけど別に悪いことしてもコンマで銃は抜かない。



メイとレナのダンスパフォーマンスの話をすると、蒼志くんは「なんだー」と気の抜けた声をあげた。


なんだってなんですか蒼志くん…と心の中でつぶやいて小さくため息をつく。


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