熄えないで





「先輩。暇なら俺たちのクラスの売り上げに貢献してくれませんか」


そう提案したのは吉乃くんだった。
「それ賛成!」と蒼志くんも同意している。



「ワッフル売ってるんで先輩5個くらい買ってください!」

「それはちょっと多いんじゃないかな…」

「まあまあそう言わずに!いきましょ!」



返事はしていないけれど、殆ど強制的に決められてしまった。実際に暇していたのは確かなことだし、休憩時間を一人で過ごすよりかはずっと良い。


蒼志くんのテンションについて行けないまま彼の背中についていく。すると、「二千花先輩」と隣を歩いていた吉乃くんが私の名前を呼んだ。



「会長のこと、大丈夫そうですか」



どうやら心配してくれているみたいだ。

私の都合にこんなふうに巻き込んでしまったのに申し訳ないな…と思いながらも、きっとそれを吉乃くんに言ったら「俺が自分でやったことです」と事実を述べられるだけだと思ったので言葉にするのはやめておいた。




「大丈夫。ちゃんと終わらせる。吉乃くんにはちゃんと報告する」

「…、はい」

「心配してくれてありがとう」



ちゃんとおわらせて過去を清算しなくちゃ。



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