泡沫夢幻


「じゃあ、君のお兄さんだが」
警察官に連れられて目の当たりにした兄貴は、何本もの管でつながれていた。


「あ、兄貴っ」
ピッピッ、という機械の規則正しい音をBGMに、警察官から事故について詳しく知らされた。



どうやら高速バスを降り、荷物を受け取っていた時に真後ろからトラックが猛スピードで近づいてきた。

トラックの運転手はどうやら睡眠薬を飲んでいたらしく、事故の直後捕まった。



これ以上は調査中で詳しくは言えないが、と前置きして
「もう時間が無い」
そう残し警察官は去っていった。


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