泡沫夢幻
「駿ありがとなぁ!!!!」
「本当にありがとう!!!」
「うん、終わってよかったよ」
キンキン響く2人の声に耳を塞ぐ真似をしながらもそう答えると満足そうに笑って帰る準備をし始めた。
明日のテスト勉強のついでに、と学校に残って陽菜と颯太の宿題の手伝った。ひよりは
「おばあちゃんが今日は早く帰っておいでって言ってたから先帰るね?」
と授業終わりに急いで教室から出ていった。
無事に終わり、ふと時計を見上げると18時少し前を指していて、何故かそういう流れで気づいたら颯太の家で夜ご飯を頂くことになった。
携帯を見れば佐野さんから『明日放課後』とだけ連絡が入っていた。
何気ない話をしながら3人で颯太の家に向かい、久々に颯太の両親と陽菜の両親と共に夕食を頂いた。
楽しい時間はあっという間に過ぎて、明日はテストだということもあり20時過ぎにはお開きになった。
俺は1人、颯太の家を後にして星空を眺めながら帰路に着いた。