泡沫夢幻


ひよりと私が同じ小学校に通っていたのは3年生まで。ひよりの両親の転勤が決まり、転校してしまったから。
中学で2回目の再開を果たしたのに、ひよりは私のことを全く覚えていなかった。

ひよりの祖父母は私のことを覚えてくれていて、全部教えてくれた。

ひよりの両親が駆け落ちしたこと、
ひよりの母親が神崎組の長女だったこと、
ひよりの両親が事故で亡くなったことも
そのショックでひよりは色々な記憶をなくしてしまったことも………


どこから話せばいいかわからない。
だけど私は必死に言葉を紡いだ。

< 246 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop