泡沫夢幻


そして数日後

予定通り退院の日になった。
「ありがとうございました!」
「お元気で!もう帰ってこないでね笑」

見送りに来たみんなに頭を下げると
苦笑いでそう返してくれたのはもうすっかり顔馴染みとなったいつもの看護師さん。


実は昨日耀が来ていて、
そのときに発覚したのだが
彼女は耀のお姉さんらしい。

世界はなんて狭いんだ。


「駿!」
「駿くんっ!」

俺を呼ぶ父さんと、そしてひよりの声が聞こえる。

「退院おめでとう」
「ありがと、父さん。ひより。」

2人の元に駆け寄ると温かい笑顔で出迎えてくれた。


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