泡沫夢幻
そんな陽菜と颯太は実は家が隣同士で、両片想いなのだ。
小学生のころから
陽菜からは颯太に好きな人がいるらしいのどうしよう?!
颯太からは陽菜のここが可愛かった!他の人が好きになったらどうしよう!
などと、
相談、というかほとんど惚気なんだけど
そうやって話を聞き続けているため知っている。
はぁ、いい加減お前ら付き合え!!
結局陽菜が話そうとしていたのは
昨日、颯太が家の鍵を家に置きっぱなしで遊びに行ったものだから、
颯太の両親が家に帰る22時まで陽菜の家で居候していたそうで
陽菜が颯太の両親に連絡をしていたおかげで、
陽菜の家まで迎えに来たのに(なお隣)
颯太は自分の両親を通報しかけた
というプチ事件だったらしい。
颯太曰く、
「仕方ねえじゃん!真っ暗で真っ黒な男女がいきなり俺の名前を陽菜の家の玄関で叫ぶんだからよぉ!!!」
らしい。