泡沫夢幻


こんな感じでいつものように3人で笑い合っていると

「奏くん、今日帰ってくるの?」
と陽菜が聞いてきた。

まだ話してないのに、と不思議に思っていると

「鼻歌歌うくらい今日はご機嫌だし!私たち何年の仲だと思ってるのよ!」
そうだそうだ~!と颯太が囃し立てる。


やっぱりお前ら早く付き合えっ!!!




じゃあ明日の夜は皆でご飯会だねっ!と陽菜が歯を見せて笑う。
久々に駿の手料理が食べられるのか!
あ、奏さんの好きなピザも用意しなきゃだな!と颯太。

2人とも相変わらず兄貴のことが大好きで、
楽しそうに勝手に予定を立て始める。



俺の家族の話は…

そうだな、兄貴が帰ってきたら紹介するとしよう。




しゃべりながら歩いていると、学校に着いた。


家からは歩いて20分ほどで中学校に着く。
3人で話しながら歩いていても25分あれば着く。


俺達の通う中学校は各学年約200人ほどで、
地元でもトップ3に入るほど規模が大きい学校だ。

1学年5クラスあり、見事に3人ともクラスが離れた。


入学してまだ2週間ほどのこのクラスにはもうすでに女子同士の謎の派閥ができている。

ボーイッシュな見た目のくせして意外にも乙女な陽菜が友達出来ない~!!なんて愚痴をこぼしていたっけ。
面倒ごとに巻き込まれなければいいが。

まあ、部活が本格的に始まればそんな心配はいらないだろう。


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