狼の愛したお姫様
No side
「…あぁ、任せた。」
喉を鳴らす笑い声が部屋に響く。
その隣に居る女は怯えた表情で、男を見ていた。
「…んだよその顔。」
「…っや、やめて…!」
手をあげようとした男は、涙を流しやめてと懇願する女に対してため息をついた。
「つまんねぇ奴。」
男が離れた隙に女はベッドから離れ、走って逃げていく。
その様を面白いものを見るかのようにケタケタと笑いながら、男は見ていた。