狼の愛したお姫様
「…俺も行くんだけど?」
冬真が立ち上がりそう言うと、遥はわかりやすく嫌な顔をした。
「デートの邪魔しないでよ。」
「ただの買い出しな。」
二人の口論は少し続き、最終的には湊都に叱られてやっと出発。
そして、30分後に戻る。
「人、多いな…」
ちらほら見える女の人が通る度に眉をひそめる冬真と、露出が多い女の人が通る度に目を奪われている遥。
本当に真逆だなと思って見てると、バッチリ遥と目が合ってしまった。
「やだな〜、俺が好きなのは叶望だけだから安心してよ。」