狼の愛したお姫様


「…お、れは……っあの方の、為なら……死ねる……」


声震えてるし。

これでもまだ吐かないって事は…そうか、簡単な事だ。


吐いたら僕より怖いその「あの方」に“お仕置”をされるから吐かないんだ。


つまり、この男はこういう状況になっても僕より「あの方」をビビってるわけで。



「ふ〜ん…」



気になるなぁ、この男のビビる相手。


なんか恩があるみたいな感じするけど、明らかに恐怖で支配されてる。



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