狼の愛したお姫様
「悪いね、皆。狸寝入りから覚めてない奴はいないよね?」
「「「うっす!!」」」
おぉ、元気だ。
さすが狸寝入り組。
「…じゃあ、行くぞ。」
紅蓮3代目といえば、噂は様々だ。
あの白髪はペラペラと喋ってくれたけど、その噂は半分にも満たなかった。
自分の族の噂もろくに知らないとは、内部では隠蔽でもあってんのかって話。
「───〜♪」
沢山のバイクのライトに照らされた僕のお姫様はやっぱり美しい。