狼の愛したお姫様
「紅蓮3代目総長、東条 怜。」
名前と身分を呼んでやると、反応したのは東条ではなく叶望の方だった。
「女を脅しでしか支配できない、恋愛ビギナーってとこ?」
そう言うと、笑いを堪えてた朔夜が吹き出した。
…うん、まぁ確かに恋愛ビギナーは僕も上手いなと思った。自分で。
「そこで待ってて。…必ず助けに行くから。」
それがスタートの合図。
ずっと決着がつかないと言われていた紅蓮と、ようやく決着がつく。
「…待っててね、叶望。」