狼の愛したお姫様
「頭に血の上った馬鹿は処理が楽だなぁ。」
多分、次期幹部ってとこだろう。実力的に。
「意地が悪いですよ、遥。」
「…タチ悪ぃ。」
そんな僕を見て本気で引きかけてる二人。
「え〜、結構傷つくよ?その顔。」
まぁお巫山戯はこの辺で。
「東条 怜。いい加減、お姫様返してくんない?」
僕の大切なお姫様。
震えてる。
でも、笑ってる。
「…遥」
「叶望、どうし───」
SOSと思った。
…けどそれは違ったんだね。