廻天の王女と太陽の騎士は穏やかに恋をする
この人がいつも花を送ってくれた人でしょうか?
とても気になりましたが、なぜだか私はそのことを誰にも相談しませんでした。



そして、その晩…
私はその人にLINEを送ってみたのです。



『こんばんは。私は内山紗季です。
もしかしたら、あなたは私にお花を贈って下さってる方ですか?』



それはなかなか既読になりませんでした。
ちょっとがっかりはしましたが、仕方がないので、私はお風呂に入りました。



(あぁ、さっぱりした。)

お風呂から上がり、部屋で寛いでいると、LINEの着信がありました。



「あっ!」

それはしょうごさんからの返信でした。



『本当に内山さん?
体調はどうなの?
あ、僕、小林です。
そうなんです。花を贈ってたのは僕です。
ストーカーみたいに思われて引かれたらいやだから、イニシャルだけ書いときました。
以前、三辺さんに、内山さんがこっちに帰って来てるって聞いて、それでなんとか連絡が取りたくなってね。
だから、LINEのIDを書いといたんだ。
気付いてくれて本当にありがとう!』

その文面からは喜びが溢れているようで、私もなんだか感情が高ぶるのを感じました。
それと同時に、私は不意に思い出したのです。



『小林さん』という人の話をシャキアから聞いたことがあった、と。
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