もっと、愛して。




「は‥‥‥?」




発せられた言葉の
意味を理解するまで
かなりの時間がかかった。




と言うより‥
理解なんて
出来なかった。





「派手に挫いたんだろう。骨にもヒビが入っていて、腫れも酷い。」





なあ、嘘だろ?



やっと‥‥





「治るまで休まなければ‥足に障害がかかってしまう。」






やっと、ベストメンバーに
選ばれたってのに‥‥。






「なんとかならないんですか!?1週間後に、大会があるんです!」





此処が病院だというのも忘れて
俺は必死に叫んだ。




けれど、おっさんは
首を横にゆっくりと振って




「ヒビの入った骨が治るまで‥当分は無理でしょう。」





なあ、誰か。






嘘だって言ってくれ‥‥。



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