もっと、愛して。
今までに
感じた事のない、プレッシャー。
手足が震えて
上手く、ボールを操れない。
ピピーーーー。
無残に鳴り響く、機械音。
「よっしゃ!!!」
と、同時に
体育館に響いた、歓びの声を上げたのは
俺ではなく‥‥
当時、同クラだった、笹見護(ササミ マモル)だった。
呆然と、立ち尽くす俺。
額から流れる、汗。
まだ震えが止まらない身体と
鳴り止まない、心臓。
周りの視線が
突き刺さるように、痛い。