この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。
「さあ。気まぐれだよ、気まぐれ」
「気まぐれって...」
「まあいいだろ。この学校噂好きみたいだからすぐ広まるだろうし」
噂好き。たしかにそう。
根も葉もない噂が飛び交うことだってたくさんある。
「とりあえず仮ってことで。いいよお前が決めて。いいたくなったらいえばいいし、いいたくないなら別に無理していわなければいいだろ」
「...わかった」
「でもこれだけはいっとく。お前が変わろうとしなければなにもかわらない。いつまでも仮面をつけて下手な笑いをしていたければ、ずっとそうしてろ」
そういうと二階堂くんは屋上からでていった。
最後の最後で突き放す言葉を残して。