この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。
「それは今はいえない。ただ、俺はばらす気ないし、他のやつらは知らないから安心しろ」
わたしの頭をポンと軽くたたいた。
この前はみせなかった、とても優しい顔をして。
なんだか無性に泣きたくなった。
「お前を守るためにも、俺と付き合ってるのは脅されたっていえ」
この前と、いってることが違う。
それじゃまるで、わたしがこれからも仮面をかぶって生きていけっていってるようなものだから。
でも、結局わたしはその顔を壊すことはできなかった。
「麗華ちゃん!!風くんと付き合ってるって本当なの!?」
教室に戻った瞬間、女の子たちが群がる。