この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。


「麗華は、好きな人いるのね?」


好きな人。そういわれてすぐ浮かんだのは二階堂くんだった。

でも、恋なのかはわかんない。

きっと、素の自分を受け入れてくれたから、好意があるだけ。

まだ、彼のこと何も知らないし。



「いないよそんな人」


それにもし好きってなって付き合えたところで、それは高校卒業と同時に終わるんだから。



「母さんはね、高校時代とても好きな人がいたのよ」

「え?」

「でもその人は、ごく普通の男子高校生でね」


母さんはお嬢様学校に通ってた。

わたしとは違って、ちゃんとお嬢様学校に。

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