この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。
だから、同じように屋上にいって叫んでみたりもしたけれど、それでも彼が姿を現すことはなかった。
隠れてるのかもしれないと屋上を歩き回ってみたけれど、いた形跡すらない。
結局わたしは、二階堂くんから突き放されてしまったんだとようやく気付いた。
学校にもきてないみたいだし、連絡先も交換しなかったから会う方法がない。
「麗華ちゃん、今日遊びにいかない?」
「あ、ちょっと今日は無理で...」
「そっか、残念!」
そんなわたしも最近は頑張りすぎないようにしている。
まわりとも適度に距離は保ちつつ、でも藤宮を忘れてはない。