この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。
「二階堂くん!いないの?!」
でももう遅い。
出会ってしまったから。
こんなにも、二階堂くんのことで頭がいっぱいな自分がいるんだから。
お願いだから、わたしに会って。
あなたの口から真実をきかせて。
もう、すべてを諦めたような顔をしなくていいから。
「いるならでてきてよ!!」
「ったく、うるせえな」
「二階堂くん!!」
いた。
彼は、屋上にあるはしごを上ったところにいた。
そこからわたしを見下ろしている。
とても迷惑そうな顔で。