この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。


「告白されたらいえばいいんじゃね?もうわたしには決まった相手がいるのでって」

「からかわないで」

「...俺のこと好きにさせてやるっていったけど、撤回するわ。せいぜい幸せになれよ、お嬢様」

「どうして、そんな言い方するの?突き放すの?また孤独の世界に、戻ろうとするの?」


せっかくこうして出会ったのに。

はしごをおりていった二階堂くんは立ち止まってこっちをみた。

「俺とお前は不釣り合いだからだよ」

そして今度こそ、屋上からでていった。

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