この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。


不釣り合い。

傍からみたらそうなのかもしれない。

落ちこぼれたお坊ちゃん、反発心から不良になったお坊ちゃん、反対に親の期待に応えるお嬢様、将来を背負ってるお嬢様。


でもね、違うよ。

一緒だよ。


会社ってそういうもの。

二階堂くんがいったように、権力をもった大人たちはなにをするかわからない。

いい方向にも、悪い方向にも簡単に転がる。


でも子供は、悪くない。なにも。

二階堂くんは何も悪くないんだよ。



ただ、それを伝えるにはやっぱり遅すぎた。

あんなにも心に大きく傷を負ってしまった二階堂くんは、完全に孤独の闇に包まれてる。

それを、救い出してあげたい。

二階堂くんがわたしを救ってくれたように。

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