寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
「ご両親に伝えてくれる? お伺いするって」
彼の真剣な瞳に、ポッと赤くなる。
「はい。伝えます」
「ありがとう」
もう一度キスを交わし、布団の中に潜った。
(晴久さんってなんて誠実なんだろう。うちの両親も絶対に気に入るに決まってる。……でもわざわざあいさつに来てくれるなんて、私とその先を考えてくれてるってことだよね。……結婚とか。結婚とか!)
キャーッとジダバタする雪乃に「どうかした?」と声をかける晴久。彼女は真っ赤になりながら、「なんでもないです」と幸せそうに答えた。