中庸的な日常。
「ちょっと、これで話が終わりそうじゃない?」ビックリする青くん。

「そうだよぅ。せっかく青くんと結婚したのにさぁ、こんな感じで終わらないで欲しいなぁ。」口を尖らせながら言う桃さん。

「ホントだ。もっと結婚式とか婚姻届とかの記述をして欲しいよ。新婚だよ?」珍しく強く主張する青くん。

そんな事を言ってると、何やら遠くから足音が、、

「ぜぇ、ぜぇ、、終わると思って慌てて走ってきましたけど間に合いました??」

なんと物語が終わると勘違いした、青くんの同僚の寿くんが登場。

「あ。ミステリー作家だ。」同時に言うふたり。作品中、初めての共同作業だ。

「え?終わりじゃないの?必死で走って損したわぁ。それよかおふたりさん結婚オメデトウ。サイン入りの本忘れたけど、とにかくオメデトウ!」

「え?こんな時に?」

「まぁええんちゃう?章もそろそろ終わるし。」

なんとも慌ただしい章だろうか。
登場人物にまで気を遣わせてしまう筆者の体たらく。嗚呼情けなや…。

まぁいつの時代も『始まり』という物は、混沌とした物であると言われているのだから、これはこれで良いだろう。

『これはひとつのお話なのだから、そう固くなりなさんなよ』

筆者はそう願うばかりである。

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