先輩、恋愛はちょっと待ってください!!4
「私〜、四階にいるんですけどぉ〜、先輩がマジでうるさくって〜!!」

ベタベタしながら新人看護師さんは幸野さんに愚痴を話す。人前なのに関係なくベタベタして嫌だな……。

「えっと、ちょっと離れようか。ここはたくさん人がいるし。ね?」

幸野さんは私をチラリと見た後、慌てて新人看護師さんに言う。でも新人看護師さんは幸野さんの言うことを一切聞かず、胸を幸野さんの腕に押し付けている。

「先輩〜!!一緒に講義終わったらカフェ行きません?色々ゆっくり話したいですし〜」

私に勝ち誇ったような笑みを見せ、新人看護師さんは言う。私の胸がズキズキと痛んだ。でも、こんな気持ちを抱いているなんて幸野さんに知られたくない。

「幸野さん、一緒に行ってあげてください」

私はそう言い、幸野さんから離れて座る。幸野さんに新人看護師さんがベタベタしている声が聞こえてきた。嫌だな、聞きたくない……。

それから講義が始まったけど、全然集中できない。頭にあるのはやっぱり幸野さんと新人看護師さんのこと。
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