先輩、恋愛はちょっと待ってください!!4
「先輩〜!ここってどういうことなんですか〜?」

小声で新人看護師さんが質問する声が聞こえてくる。チラリとその方を見れば、新人看護師さんはやっぱり幸野さんの隣に座っていた。変わらずベタベタしてる……。

モヤモヤした気持ちはずっと私の中に渦巻いていた。



それから数日、私は幸野さんを避けていた。なぜなら、新人看護師さんが働いている階が違うのに幸野さんに会いにやって来るから。

「あの二人って付き合ってるのかな?」

「ええ〜。だとしたら、幸野さん趣味悪くない?」

そんなことを話す看護師さんがいるくらい、二人はよく一緒にいる。……幸野さん、私に「好き」って言ってくれたの嘘だったのかな。

ジワリと涙が滲む。仕事中だし、私情を持ち込んじゃダメだ。そう思っても傷ついた心は誤魔化せない。

今日も苦しさを抱えたまま、仕事をなんとか終わらせることができた。

「お先に失礼します」

「お疲れ様〜」
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