白球と最後の夏~クローバーの約束~
なんていう、しょうもないことが頭に浮かんだわたし。
稜ちゃんたちに意識を集中させると、どうやら黄色い声はさほど影響がないみたい。
そうだよね。
夏の予選は吹奏楽部と応援団も入るし、生徒たちはメガホンも使って盛大に応援するんだ。
あんまり心配いらなかったな。
そして試合は最終局面へ・・・・。
1人目のバッターに立ち向かう青雲ナイン。
“打たせない、守る”という気持ちで一丸となっている。
大森くんが大きく振りかぶって、1球目を・・・・投げた!
カキーーンッ!
・・・・センターフライ!取って!
ポスッ!
やった!取った!
まずはワンアウト。
あと2人だよ、みんな!
2人目のバッターは、ボールが先行してノーストライク、スリーボールとなった。
でも大丈夫!
稜ちゃんと大森君のバッテリーだったら平気。
塁に出しちゃったって、ダブルプレーも狙えるくらい守備だって上手いんだから。
4球目。
カキッ!
ファウルだ。