白球と最後の夏~クローバーの約束~
「岡田君っ!」
最後の瞬間を目の当たりにして、感動の涙がじわっとにじんだわたしはそのまま岡田君を見上げた。
「だから言ったろ? 稜は負けないって」
岡田君は、得意気な様子で左の口元をニヒッと持ち上げた。
「うんっ!最高の発進だよ!」
「そうだな!」
「みんな頑張ったよ・・・・グスッ」
稜ちゃんの・・・・みんなの雄姿に感極まって、わたしの目からはポロッと涙がこぼれ落ちた───。