白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
ラッピングも終わり、稜ちゃんがこっちに戻ってくる。

見ると、その手には何やらかわいらしい紙袋・・・・。

ゴツゴツした稜ちゃんの手には似合わないんじゃないかって思うほど、本当にかわいらしい紙袋が下げられていた。


「恥ずかしいから持って、これ」


照れくさそうにわたしに紙袋を差し出す稜ちゃん。

・・・・なんてかわいいんだろう。


「うん!もちろん!」

「サンキュ」


こういう稜ちゃんの照れた顔がすっごく好き。

胸がキュンキュンして、ドキドキする心臓が鳴り止まないよ。


これがわたしに向けられたものだったら・・・・なんてね。

やっぱり想像しちゃうんだ。




そのお店を出て、モールの中をブラブラ歩くわたしたち。

周りの人から見たらカップルに見えたりするのかな? なんて、また考える。

・・・・今日だけでもそう見えていたら幸せだな。


「次、どっか見たい店とか行きたいとことかある?」


エヘヘ〜♪と妄想を暴走させていると、なんと稜ちゃんのほうから聞いてきてくれた!
 

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