白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
「よかった。じゃあ、そのときはまたメールするから」

「うんっ」


稜ちゃんが満足そうに笑う。
わたしは、もう普通の顔に戻れないくらいのニコニコ笑顔。


またこんな日が来るなんて・・・・。信じられない。

もう、嬉しくて嬉しくてたまんないよ・・・・。





それからは、また稜ちゃんとお出かけができる幸せを噛みしめながら傷口にばんそうこうを貼ってあげた。


「サンキュ!」


そう言って椅子から立ち上がった稜ちゃん。

部室を出ていくときに“じゃ!”と手を振って、グラウンドに戻っていった。


また部室に1人きりになったわたしは、デレ〜ッ・・・・っとしばらく放心状態。

1人でニヤニヤしたりデレデレしたり。バサーッ!って机に突っ伏してみたり。

来月の父の日がすごく楽しみで待ち遠しくなった。










稜ちゃんはわたしの元気の源。

これから先もずっと変わらない、わたしの元気の源。

だからさ、稜ちゃん。

これからも、好きでいることだけは許してね・・・・。
 

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