白球と最後の夏~クローバーの約束~
でも、1ヶ月後の大事な予選を控えている稜ちゃんには、わたしの告白なんかで動揺させたくない。
・・・・稜ちゃんにしたら、何の支障もないかもしれないけど。
それでも、もしも告白するなら、夏の大会が終わってから・・・・部活を引退してからって決めたんだ、わたし。
稜ちゃんとよく会話するようになってから、わたしの気持ちは“見ているだけ”から“見てほしい”に変わりつつある。
そういう気持ちになったのは稜ちゃんと接点が増えたからで、そう決めたのはわたし。
7年目の片想い・・・・。
“幼なじみの関係が壊れたとしても、気持ちを伝えられないほうが辛いんじゃないか”
そう思うようになったんだ。
稜ちゃんがわたしの知らない女の子と仲良く歩いてた・・・・なんてことがあったら、きっとわたしは告白しなかったことを後悔すると思うから。
それなら、当たって砕けたほうがまだましかなって。
本当は、砕けたくないのが本音なんだけど・・・・。
そろそろ、この長い長い片想いに“けじめ”をつけなきゃならない時期なのかもしれない。